
バティードの作り方
グアテマラに住む今日の高地マヤ族はカカオから数えきれないほど
多種多様な飲みのものをつくるが、その多くはスペイン人の持ち込んだ
砂糖、米、シナモン黒胡椒といったものが、昔ながらの蜂蜜やトウモロコシ、
オールスパイス、チリなどに取って代わり、今や最も飲まれているものは
「バティード」(泡立てたもの)というスペイン語で呼ばれている。
カカオ豆をすり潰し、出来た粉末を腕に入れてぬるま湯を加え、手で混ぜて
ペースト状にする。これにバニラやアチョーテ(ベニノキ。すり潰して加え
赤煉瓦色を出す) 耳花(キムボペタルム・ペンデュリフロルム) サポーテの
種の粉末などを1種から数種加える。ひょうたん一杯の熱い湯に茶さじ一杯の
ペーストを溶いて飲む。カカオは高価なため原住民のバティードにはほんの
少ししか入っていないが、変わりにたっぷりの黒胡椒が入っている。
ラカンドン族の神に捧げるチョコレート飲料
儀礼の主催者の妻は、カカオオ豆を煎ってから、それをマノ(石杵)とメターテ
(挽石、石臼)ですり潰す。この時アーツクという草を加える。
この混合物を木の棒でかき混ぜながら水を加える。アーツクの効果でよく泡立つ。
これを漉して、最後にバルチェ(儀式用の蜂蜜酒)またはサク・ハ(トウモロコシ粥)
が入った腕に注ぎ入れる。この飲み物が「神の壷」に供えられる。
「チョコレートの歴史」 ソフィー・D・コウ/マイケル・D・コウ 河出書房新社 より