縁起菓子

有平糖の辻占
知人のそのまた知人の富山土産をいただいたのが、最初でした。
冬の時期だけの辻占です。
福光周辺では、このような有平糖の辻占をつくるところが何軒かあったそうです。
今は一軒のお宅がつくっていますが、小売はしないので、問屋さんがお菓子屋やスーパーなどに卸しています。
有平糖の技術は高く、手がかかったお菓子ですが、気取ったところのない「つじうら」。
加賀街道が通っている福光も、やはり加賀藩領内でしたから、辻占も金沢などと同じように
お正月のものだったのでしょうけど、今はお正月と限ったわけでもない様子。
昔は福光より、お隣の城端のほうがこの有平糖の辻占が盛んだったとのこと。
城端には「が(か)や焼き」という、神饌にもよくつかわれる榧の実を使った古い菓子も残っていて、
行ってみたら、辻占の名残だけでなく、他にも発見のありそうな町でした。
そして、福光も城端も、溝口という苗字が多いのはなぜなのか、ちょっと気になった私です。

その後、天神さまのご縁とでもいいましょうか、福光ご出身の西村忠さんのご著書『北陸の天神様かざり』(2004)を読ませていただき、
ご連絡させていただいたことから、福光の辻占についても情報交換がはじまり、西村さんの働きかけもあって、ひとつの写真集ができました。
それは、富山ではよく知られているという『富山写真語 万華鏡』の第228号として刊行の「辻占」です。
大変素晴らしい内容で、私も見たかった製造風景を含む写真とエッセイでまとめられています。
そして、昔は新年を迎える節目に「福茶と辻占」の習慣があったことも語られています。ご報告でした。

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