縁起菓子

雪中花水祝とハト飾り
まるでまゆ玉のように枝につけられた、しんこ細工(米の粉を蒸して、こねてつくる)のハトが
色とりどりで、素朴なかたちがなんとも愛らしい縁起物です。
上の写真は10年以上前におみやげにいただいた枝。今もしんこが割れずにいます。
雪深い新潟県堀之内町では2月11日に「雪中花水祝」という江戸時代起源のお祭りがあり、
猿田彦、天鈿女命、山伏、神官、ミコ、婿、裃を着た雑色、総勢約100人程が、
男性女性のシンボルを持ち、豆、餅、升酒等を見物人に配りながら町内を練り歩く行列や
新婚の花婿に御神水を浴びせる水祝いの儀式などは『北越雪譜』にも描かれています。
その舞台となる八幡さまに伝わる「ハトまつり」の縁起物がこのハトのしん粉細工です。
雪中花水祝と同じ2月11日に境内などで「ハト飾り」という名で売られるのです。
なぜハトなのかというと、鳩が八幡宮のお使いであることからのようです。
このハト飾りは一度ほとんどつくる人がいなくなりかけました。
現在ハト飾りをつくっているお菓子屋さん吉田屋のご主人にお話によると
昔は何軒かでつくっていたハト飾りも一軒だけになり、そのお宅がやめる時に
町の青年会で保存しようと習いに行ったそうです。吉田さんのご主人もその時覚え、
家業がお菓子屋であったことから毎年つくるようになったとのことです。
雪の降る前に山に紅葉の枝を取りに行き、保存しておき、枝を整え、
まつりの二週間くらい前からしんこのハトづくりが始まるそうです。

ハトを手に吉田屋ご主人。
ご主人はまゆ玉との関連も指摘しておられ、まゆだまの団子にハトがまじるうちに
この可愛らしいハトだけの枝をつくる方がでてきて、定着したのでは?とも考えられます。
なんといっても、この八幡様のお祭りは旧暦の小正月に行われるわけですから。

吉田屋さんにコツを教わり、自分で形どった不細工なハトたち。アザラシのようなハトも。
バックには堀の内でみつけた、ふくで(鏡餅)の図柄の「きりさげ」(門松につける)の一部。


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