
新潟加茂の椿餅
新潟県の真ん中よりちょっと上のあたりに、加茂市があります。
そこにも小麦粉製の「椿餅」があると聞いて、最初に行ってみたときは夏でした。
夏にはつくらないとのことでしたので、冬を待って「扇屋善吉」さんへうかがいました。
この椿餅、県内にあるもうひとつの水原の椿餅とは、形状が少し違っていました。
そしてこちらは小麦粉100%の蒸し物で、温めて食べても、できたての味わいがあっておいしい、
とのことでしたので、そのようにしたら、葛(湯)を硬くかいたときのような味わいにも似ていました。
水原の椿餅は薄く、細長い形状で、冷たいままいただいたので、さらりとした食感でしたが、
うす甘い小麦粉だけの練り物を、温めて食べるというのは、初めてのことでした。
加茂は「椿の町」ということになっており、また椿の二大原種の一つである雪椿は新潟県の県花です。
その「雪椿」の名のつくお菓子も扇屋さんはつくっておられ、
この菓子は椿の形の、なんと生菓子!なのでした。
日持ちのしないお菓子が、和紙にたとう包みにされていて、包みを開くと、
紙の内側にもまた椿の絵があり、ちょっとした驚きがありました。

なんとも椿づくしですが、「椿餅」の方はとても古いお菓子と思われます。
「雪椿」のように特別な包装されるわけでもなく、ビニールに包んで、バラ売りです。
基本的に即日消費のようでしたので、他の地方へのお土産にもむずかしい・・・。。
地元の方に親しまれて、作り続けられてきた菓子だと思います。
お店の方も「加茂が椿の町だという前からある菓子」とおっしゃっていましたが、
私もこれはとても古く、もしかしたら江戸時代以前からの菓子ではないかとも思い始めています。
水原の椿餅はその逸話の中には、上杉家に仕えた水原常陸介親憲の名前も出てくるようですし、
そう考えると、上杉謙信が攻め落としたこともある七尾城があった、能登七尾の椿餅も興味深く思われます。




街を歩くと、椿の絵とともに案内のプレートがたくさんあり、椿好きには楽しい。
最初の写真に一緒に写っているのは山形県米沢の笹野の紙花(蝋花)。枝は雪椿。椿には雪国の古い民俗が込められているようです。
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