
おけそくとキリサゲ
今年は越後堀の内で数年前に買い求めた「キリサゲ」を「おけそく」に飾りました。
「おけそく」とは、越後長岡周辺では、鏡餅のことです。
このキリガミは、扇(中に「目出」の文字)と鯛を切ってあります。合わせて「めでたい」。
そして、蔵の鍵と七宝、打出の小槌がちいさくつなげて切られています。
本来は松飾りにさがるように取り付けるタイプの切り紙「キリサゲ」です。
その様子は、小さい写真ですが、「おけそくとはっちょうがみ」のページでご覧いただけます。
新潟県では、こうした切り紙が民間で広く行われているのですが、意外にも珍しいことのようです。
越後では、他藩では一部の人間に属するコトやモノが、一般化された現象によく出会います。
菓子でいえば、御留菓子レベルのものが、はやい時点から民間の菓子として広まっていたり。
上杉家移封後、加賀藩のように大きな主家もなく、すでに民間に浸透しはじめていた日本海の海運による経済文化と
日本海を庭として向かい合う大陸との相互影響下での民俗文化が、浸透していったようです。
上杉遺民を危険視された徳川時代に、分割統治された越後の各地では、その土地にあった形に変化しながら
名もなき人々によって伝えられてきた結果なのではないのか?と想像します。
一部地域で「鏡餅」を「おけそく」と呼ぶのも、そのような背景からなのではないかと思っています。
まゆだまやインノコ朔日なども、江戸時代後期にはすでに起源がわからないほど古く、浸透した民間行事となっていること、
日本海側はもちろん、いえ、むしろ九州・沖縄にたいへん親しい行事や菓子があることからもそう思うのです。

こちらは「七福神」のキリサゲ。まゆだまの枝にさげて。
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