
モンゴルの乳製品
アイラグ・アーロール・ビャスラグ
形は違ってもどちらもモンゴルの乾燥チーズ「アーロール」です。
ずっとうちの冷蔵庫に保存してあり、9年経っても見た目変わりないので撮影してみました。
1993年私たちがモンゴルへ行ったのは夏「乳製品の季節」でした。
冬は氷点下閉ざされた生活で、肉食中心だそうです。
モンゴルの乳製品は羊、山羊、馬、牛、らくだ、ヤクなどの家畜の混合乳からつくり、
加熱、攪拌の過程で、最初は表面に浮いて分離した脂肪分の高い
生クリームとクロテッドクリームのあいのこのようなリッチな「ウルム」ができます。
それから乳酸発酵させ、ヨーグルトをつくりますが、混合乳の具合や脂肪分によりバリエーションいろいろです。
クリームチーズ風の「ビャスラグ」から脱脂乳からつくるすっぱいヨーグルトの「タラグ」まで
さらにアルコール発酵させて、馬乳酒「アイラグ」、それを蒸留してアルコール度40%以上の「アルヒ」。
アルヒの副産物からカッテージテーズ「アールツ」とホエーに。そのアールツを乾燥させてチーズ「アーロール」。
アーロールはゲルの屋根の上にひろげ、夏の太陽で乾かし、冬でも食べれるように保存します。
ゲルを訪ねると、決まって上の写真のようなアーロールと馬乳酒でもてなされます。


80歳のおばあちゃんもいる家庭のゲル。ゲルは入って左側が台所というきまり。
右は味見させてもらったクリーミーヨーグルト。すっぱさはそれほどなく、濃厚だけれどさっぱり。


見渡す限り人気のないゴビ砂漠にポツンと二世代のゲル。若い家族の前に置かれているのは水を入れておくための容器。
右は若い夫婦のゲルの台所。熊などの動物の皮袋で馬乳酒アイラグをつくる。
こちらの家庭で飲んだアイラグは出来立てなのか、少し発泡性があり、シュワッとして爽やかでおいしかった
棚の上のコップにはいっているのがアイラグ。アルコール度数は1〜3%と言われ、さっぱりした飲むヨーグルト?
若いご主人がバイクでどこからか買ってきたパンが1本やかんの上に。粉は全粒が基本。

仏壇にあがっているのは方形のアーロール、お米、乾燥ビャスラグ。
砂漠のゲルで食べたり、飲んだりした乳製品のせいか、首都のウランバートルのホテルに戻ってから
丸2日ゲリでダウン。モンゴルの女医さんに往診してもらい、モンゴルの薬でやっと治った。
でも乳製品に出会うのが目的の旅だったので、大満足の旅でした。

上の写真はモンゴルの飴と薬の包み。
「白い食べ物」ツァンガートスと呼ばれるモンゴルの乳製品は、気候の厳しさもあり、
チーズなどに熟成過程はなく、加熱、攪拌、乳酸発酵、アルコール発酵、乾燥という独特の工程を持ちます。
砂漠では農作物などは育たず、夏の砂漠で生活する人々の唯一とも思える食物が家畜の乳です。
アルコールまでできてしまう高度な乳利用は、20種以上の乳製品を作り出すのです!
その上その日搾乳できた混合乳のブレンドの比率でも、味わいが違ってくるとすると、
その日その日の味があって、家庭の味もあって・・・
またチャンスがあるなら今度は乳製品を使った菓子を食べてみたい!特に祝い菓子ヘビン・ボーブを!
