ポルトガルの黄味「オーヴォ・ドーシュ」

「長崎夜話草」に出てくる「ヲブダウス」、これが、「オーヴォ・ドーシュ」ではないかと。
Ovo doce 甘い卵?、卵黄の砂糖煮?黄味と砂糖を合わせて、煮詰めたクリーム状のものです。
右のミニ樽の中にも「オーヴォ・ドーシュ」が入っています。

スペインも同じ傾向はありますが、ポルトガルのこの黄味の多用はどうしたことでしょうか?
この黄味クリームOvo doce 「オーヴォ・ドーシュ」は他の菓子のパーツにもなります。
フランスでいえばカスタードクリーム(これは英語で、フランス語ではイギリス風クリームとい言う・・・ややこしい)。
でも Ovo doce には、カスタードのように牛乳は使いません。そして、ポルトガルの植民地であったブラジルに行くと、
今度は牛乳と砂糖をとことん煮詰める Doce de leite が。それを金花糖のように型に流すお菓子も!

下の写真は黄味尽くしのお菓子が並ぶ、リスボンのお菓子屋さんのショーケース。
右端には、黄味を煮立った砂糖液に糸状に落としてつくる「フィオーシュ・デ・オヴォーシュ」(卵の糸)。
南蛮菓子の「鶏卵素麺」です。現在も有名店がつくっていらっしゃいますね。
バルセロナでも「ウエボ・イラド」(糸状卵)として売っていました。
黄味と砂糖さえあれば、どんなバリエーションも思いつくかのようなポルトガル人。
これだけ、黄味をつかえば、白身は?巨大なメレンゲをよく見かけますが・・・。





カステラのルーツ、「パン・デ・ロー」も黄味をふんだんに使う。
黄味がにじみ出てくるくらい。もっと黄味クリームが焼け残るくらいにつくる地域のものもある。
幸運なことに、リスボンで、そのオヴァールのパン・デ・ローも食べることも出来た。
また、マカオのポルトガル料理店ではデザートのパン・デ・ローに「オーヴォ・ドーシュ」が添えられた。


15年経った「オーボ・ドーシュ」。黄味クリームもまだ腐ることなく、入っている。


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2008.7