
徳川家御用達の菓子屋の絵図帳より
『江戸時代の和菓子デザイン』
2011年4月に、中山圭子さんがまたまた素敵な本を出されました。
名古屋市にある蓬左文庫に、尾張徳川家御用達の菓子屋の絵図帳が所蔵されているのですが、
その絵図帳の中から496点が、オールカラーで紹介されています。
上の写真の菓子は、その中の1ページの絵図を再現してみたものでが、
本をお持ちの方、どのページか、わかりますか?

『江戸時代の和菓子デザイン』中山圭子著 株式会社ボプラ社 2011年 2,300円(税別)
絵図帳を見る機会は展覧会などでもありますが、
この本では、絵図帳の中の並び順から放たれ、まったく新しい視点で楽しむことができます。
モチーフごとに分類され、美しくシンプルなレイアウトで紹介されていているので、
どのページを開いても、うっとりしたり、斬新さに驚いたりと、ひきこまれます。
つくってみたくなり、何度もページを繰りました。
絵図帳の中には、初期のものであるのか、小豆色・白・黄色の色合わせの菓子が多い場合もありますが、
この本で紹介されている絵図帳には、鮮やかな色も、渋めの色も満載です。
当時贅沢品だった白砂糖をふんだんに使った上菓子の数々。
最先端(今も!)の製菓技術に裏打ちされた、美的センスにあふれるものばかりです。
紅も多用されていています。殿様、御姫様もさぞ目をみはったのではないでしょうか?
本紅は今もなかなか手には入らないので、技術的なことは別にして、つくりたくてもつくれないものもありました。
本紅は熱にも光にも弱いといいます。「白雪こう」が絶え、熱処理のいらない落雁製法が発達していくのにも
そんな一因もあったのかも?と想像してみたり・・・。
次はどのページのお菓子を作ってみようかな。
中山圭子さんの既刊『事典 和菓子の世界』については、こちらでご紹介しています。


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