良寛の菓子

新潟の出雲崎は江戸時代は佐渡の金が運ばれた港町で、天領として栄えました。
また良寛和尚さまの出生地でもあり、北国街道の町並みが今も残る街です。
その街道に面して、ひそやかに店を構えるのが大黒屋さんです。
菓子もハデなものはいっさいなく、いかにも良寛さまのお里にふさわしい気がしました。

良寛さまの文字はとても好きなので、それを焼印で押したお煎餅には飛びつきました。
それから、幻の菓子といわれている良寛さまお好みの白雪こうは、他所にはなかなかないものです。
大黒屋さんでは、良寛禅師百年忌(昭和5年)に秘伝書などによりつくったのが初めということですが
良寛さまがお好きだった滋養豊かな白雪こうは、実際にはもう誰にもわからなくなってしまいました。
今や菓子で体を養うということ自体発想になく、現代の白雪こうも茶人好みというところでしょうか?


長岡には「越の雪」というやはり白雪こうをしのぶような菓子があります。
雪国ならではの思いがこもったような、こちらもやさしい味わいです。
たまに口にすると懐かしいような・・・口どけもよく、まるで暖かい雪のようです。雪国育ちの思い込みでしょうか?


「月の兎」というおまんじゅう。兎の絵がとてもいい。出雲崎はハマナスの自生地。ちょうど香りがただよって、うっとり深呼吸。


鄙びた店内。外は看板もなく、通り過ぎてしまうようなお店。
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2002.5