縁起菓子

弥彦の玉兎

越後一之宮の弥彦神社のお土産といえば、「玉兎」です。
4軒の和菓子屋さんがつくり、参道のお土産屋さんにも降ろすので
弥彦に行くと、いろんな「玉兎」が並び、人気も一番です。

この「玉兎」には弥彦神社と切り離せない伝説があります。
その昔、弥彦山に住む兎たちが里に降りてきては田畑を荒らしていました。
それに苦しむ農民たちの願いを受け、弥彦の神様が兎たちに田畑を荒らさないように諭され、
それ以来兎たちはいたずらをしなくなったというものです。
大変喜んだ里人たちがつくって弥彦の神様にお供えしたものが「玉兎」の始まりだとか。
その形は弥彦大神の教えをかしこまって聞いている兎の姿を現しているそうです。

最初は文政年間(1818〜1829)に兎の形のお饅頭として参詣客に売り始められたそうです。
明治になって、小さめの「粉菓子」になって続いているそうです。
写真上の大きめな「玉兎」は餡入りです。薄茶のは麦香煎ではなく、米香煎の「玉兎」です。



こちらは餡の入らない少し小さめの「玉兎」です。
新潟ではこういった米の粉をつかった打ち物、押し物を「粉菓子」と呼びます。
これは私の一押しの粉菓子です。口に入れるとフワッと軽く、サラッと溶けます。
わりとよくある口の中に張り付く打ち物とは違って、口どけがいいのです。
米の粉にこだわりのある、新潟ならではの粉菓子の秀逸品です。


米香煎の小さな「玉兎」は袋にざっと入って、「南京菓子」のよう。一番上の餡入りの横にある小さいのがこれと同じです。
右は和三盆の「玉兎」。でも最近はどこにでも和三盆製があるので、「玉兎」は粉菓子に限ると私は思います。


神社のすぐ脇にある誠月堂さんの店先にはまゆだまが!キリサゲや弥彦神社のお祭りの五色のお飾りも!
弥彦神社の神紋の入った御神饌も「玉兎」をつくる4軒で順番に製造するとのこと。
神社にも伺い、飯殿で神職が潔斎してつくられる祭礼時の特殊神饌について教えていただけました。
そして、もちろん「玉兎」も神饌のひとつとして供えられます。

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2005.10