長崎口砂香*とんぴんかん

長崎の方言で「おちょうし者」の意味のある「とんぴんかん」。楽しい響きの言葉です。
九州のほうでは落雁を「コウサコ」と呼ぶようです。中国の影響が感じられます。

茂木一まる香さんのある茂木はキリシタンの多い地区でもあったとのこと。
口砂香のモチーフには十字架があります。他にも長崎ならではの出島をかたどったもの、
南蛮菓子の有平の千代結びや焼き菓子など。
長崎市の花・紫陽花や、名産・びわの実に混じって、日本の定番の縁起ものも一緒です。

タグや手提げには長崎の凧「ハタ」がとってもうまくデザインされています。
日本の凧のなかでも長崎のハタはとてもユニーク。すっきりと幾何学模様が美しいのです。
小さなお菓子たちにも長崎の多様な歴史がちりばめられていて、楽しい詰め合わせです。
ひとつ難をいえば、口砂香がビニールコーティングされていること。


袋には長崎の方言がたくさん。こちらのお菓子屋さんの看板商品が一口香。こちらでは「一○香」が商品名のようです。
中国からの影響を受けたお菓子です。中が空洞になる不思議なお菓子です。「カラクリ饅頭」という表現もぴったり。
「とんぴんかん」の中にはミニの「一○香」が入っています。


さて、愛知県常滑市大野にも「一口香」があります。こちらは「一○香」と比べてかなり小さめ。やはり空洞に焼きあがっています。


さらに愛媛県八幡浜市の「唐饅」(とうまん)も同じ流れかな?と思います。こちらは南蛮菓子の名残である「タルト」も残る土地です。
お菓子の伝わっていく海のルートを点でつなぐようなお菓子たちです。


これはどうかしら?沖縄の「くんぺん」(光餅)。那覇では「こんぺん」のよう。琉球王朝の菓子の記録にも見られるそうです。
「一○香」や「唐饅」で表面にちらしてあったゴマが「くんぺん」では中の餡となっています。空洞はありません。
空洞になるお菓子でもうひとつ、海の守護神である媽租神への供物ともされる長崎の中華菓子「胡麻餅」(胡麻ぱん)も気になるところ。

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2005.12