縁起菓子

鳥びしゃのしんこの鳥
堀の内のハト飾りと似ているのでは?と教えていただいたのが、
この千葉県沼南町の「鳥びしゃ」神事の神饌としてつくられる「鳥ボク」だったのですが、
木にしんこの鳥がとまっている様子に驚いてしまいました。
鳥は比較的写実的で、木も立派です。鶴と亀は必ずつくるそうで、まるで蓬莱山飾りのようです。
現在、2、3ヶ所で行われているのですが、上の写真は泉地区の「鳥ボク」です。
前日当番の家でつくってきて供えたものです。
なぜこの地域のおびしゃは鳥ボクをつくるのか、まだよくわかっていません。
また、こちらの地域では亀を大切にいており、亀は飼ってはいけないとされています。
亀は妙見菩薩の眷属としても知られているので、そのこともあるかと思います。
このあたりは妙見菩薩を信仰した千葉氏や相馬氏の土地で、この行事は少なくとも300年前からだとか!

泉地区の妙見社では「鬼」の的を射る神事も行われる。

上の写真は、やはり妙見さまを祭る鷲野谷地区の星神社の「鳥ボク」。ここでは大小2つつくる。

こちらは当日に鳥つくりをする。男性女性混じって、当番10人ほどでつくる。
毎年順番に当番がまわるので、その年によって鳥が違ってくるようす。
鷲野谷地区ではたった5日前の2月17日にも「香取びしゃ」を行っています。
この時も蓬莱山飾りのような神饌を「鳥びしゃ」と同じメンバーでつくるそうです。
大根で鶴を、八つ頭で亀をつくり、大根のツマを敷き詰めた上に配置して、マグロのお刺身を飾る。
聞いただけでも、おもしろそうです。

実は私がつくらせていただいたものも。色は混ぜすぎないのがよい。金銀の箔も鋏や櫛につけて使う。


いただいてきた鳥たち。鳥は力量次第でなんでもあり。鴛鴦や、鴨、チャボなど多種多様とのこと。
やはりあぶって食べると風邪をひかないという。
以前はどこの家でもつくったそうで、品評会もしたそうです。それで10年ぶりと言いながら皆さん上手くつくるのでしょうか?
他の地区の子供ももらいに来たとか。地域ではこの時期しばらく毎日つくる家が今もあるそうです。
去年のミニ個展の時にみえた方で、子供の頃千葉から来る野菜売りのおばあさんからしんこの鳥をもらったことがあると
話してくださった方がいましたが、それは、このおびしゃの鳥だったのではないかと思われ、改めて驚きでした。
松戸には「ちんころおびしゃ」があったそうで、ちんころ!ということで、現在調査中。
参考文献*千葉県教育委員会編「千葉県の祭り 行事調査報告書」
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